C.P. COMPANY Shirt

身にまとう泥染の深み 黒褐色のオーバーシャツ

ファッションアイテムや、カルチャーに関連したプロダクトなど、Silverのエディターが今気になるモノを紹介する連載企画「Editor’s Eye」。

Shirt ¥121000 by C.P. COMPANY (Supremes Incorporated)

ここ数年、奄美大島の虜になって通い詰めている友人がいる。彼女はいつだって好きな場所で、好きな服を着ている。媚びず、ぶれない。最高にロックな人だ。先日彼女の家に遊びにいくと、ベランダに黒く染められたTシャツやジーンズがずらりと干されていた。奄美の染色工房「金井工芸」で泥染をしてきたという。泥田に浸して、何度も染め重ねて生まれる色は、湿度を含んだ奥行きのある黒褐色だった。彼女の心はすっかり奄美に染まっていた。そして数日後。自分のお気に入りのブランド、シーピーカンパニーの新作を目当てに伊勢丹へいくと、なんと、あの金井工芸とのコラボレーションピースが並んでいた。その佇まいは美しく、芯のある強さを感じた。イタリアのガーメントダイの思想と、日本の伝統。 遠く離れた土地のクラフツマンシップがひとつの黒のなかで染まっていた。布は土地を記憶し、 人もまた出会った風景に染められていく。自分は、これから何に触れ、何に浸り、どんな色を帯びていくのだろう。私も泥の黒のように、時間を重ね、深みのある自分の色を見つけていきたい。そう思わせてくれる一着だ。

Photo  Taijun HiramotoText  Haruka Aoki

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