Why Choose Leather Shoes? Interview with NAGAN SERVER
ヒップホップ×ジャズのように スタイルにギャップを生んでくれる

PLACE: TOKYO
「この靴で総計1000kmは歩いたと思います。ライブをしに訪れたパリでは、この一足のみで毎日20km近く歩くこともありました。数々の旅、現場をともにしてきました」。タフに使い込んでいるが、頑丈なヴィブラムソールのおかげで擦り減りがあまり見られない。そんなところも魅力の一つだ。
「ファッションの入口は、音楽から」とNAGAN SERVERは語る。「レザーシューズを履いたきっかけはヒップホップの影響が大きいです。若い頃はNAS、A Tribe Called Quest、The Rootsなどの影響を受けてティンバーランドのイエローブーツを履いていました。自然とヒップホップのルーツや元ネタとなるジャズに行きつき、マイルス・デイヴィスやロイ・ハーグローヴのクラシカルでありながら尖ったスタイルとの出会いで、“ギャップの美学”に惹かれていきました」。彼らのファッションや音楽に触れるようになったことが、今のNAGAN SERVERのスタイルが生まれるきっかけとなった。
ステージの上でもプライベートでも、その日の環境に合わせて装いの変化を楽しむ。どんな服装であっても足元に仕立ての良いレザーシューズを揃えること。それが彼自身の軸となっている。「環境の変化と年齢を重ね、BillboardやBLUE NOTEのような品格のある場所への出演もきっかけとなって、若い頃は浮いて見えたレザーシューズが似合うようになり、自分のスタイルの軸になっていきました。例えばシンプルな白いTシャツに黒いスラックスを履いて、シューズがラフだったとしたらまとまらない。自分の中で筋が通るのはレザーシューズなんです」。彼が数々の旅をともにしたというブーツを手掛けたアムステルダム発のサインコサインは、オランダの伝統的な木型を使い現代的なデザインに落とし込んでいる。そしてそれはクラシックなウッドベースを電子音にぶつける彼の音楽性にどこか重なっている。ものごとのルーツを大切にするNAGAN SERVERは、それと同時に「ファッションは自由でいい」とも語る。「ブランドの背景や歴史、そのフィロソフィーが大切です。つまり何を考えているかに重きを置くんです。でも、その重要さに若い時にはなかなか気づけなかった。ただ、若い時に直感的に良いと思ったものや、ただ安いという感覚で買ってたことも経験値になっていると感じます。固定概念に囚われることは、多分凝り固まったものにしかならないしファッションの楽しみが無くなる。基本は自由で、その中ですごくしっくりきたものをベースにすることが音楽しかり大事なことかなと」。ヒップホップとジャズ。独自のスタイルを貫きブレない軸とカルチャーの深みを知る彼だからこそ、ファションにおいても軽やかに自分らしさを遊ぶことができるのだろう。

MODEL: HANNES BOOT
アムステルダムを拠点にしたラグジュアリーフットウエアブランド。アッパーにはしなやかなカーフレザーを使用しており、伝統的なフットウエアのシームレス構造からインスピレーションを得つつ、現代的なエッジを効かせている。イタリア製ヴィブラムアウトソールを採用し、耐久性とモダンなデザインのバランスが印象的な一足。
NAGAN SERVER
ヒップホップとジャズをルーツに持つラッパー / ウッドベーシスト。ウッドベースを奏でながらラップをする独自のスタイルを貫く。ソロ活動のほか、フロントマンを務めるクルー 『N.S. DANCEMBLE』の一員としても活動中。
| Photo Naoto Usami | Interview & Text Maki Kinoshita | Special Thanks higher. |












