The Classic Shoes Church's
幾多の革新をもたらした 英国靴の開拓者
「安い靴を4足買うより、良い靴を1足買いなさい」という言葉を、イギリスの名優ケイリー・グラントは残した。ジェームズ・ボンドのモデルにもなった稀代の洒落者だ。そしてこう続けている。「上質な革で作られた1足は、質の劣る4足よりも長持ちするだろうし、きちんと手入れをすれば、どれだけ年月が経っても、あなたの優れたセンスと判断力を物語り続けるだろう」。流行を追いかける靴ではなく、履く人と一緒に時間を重ねる靴。それができるのは、やはり長い歴史に磨かれてきた名門シューズブランドの靴たちだ。

Shoes ¥203500 [Reference Price] by Church’s (Church’s Client Service) Knit ¥35200 by Supreme Shirt ¥37400 by Drake’s (BEAMS F) Apron ¥63800 by KINGSLEY WALTERS STUDIO × Godard Haberdashery (TOD) Pants ¥56100 by Fumiya Hirano THE TROUSERS (BEAMS F) Other Items [Stylist’s Own]

1970年の誕生以来人気を集める、エレガントなシングルモンクストラップ。なめらかなアッパーと光沢のあるポリッシュバインダー仕上げを施し、洗練された優美さ醸し出している。
Shoes ¥209000 [Reference Price] by Church’s (Church’s Client Service)

チャーチはイギリスで古くから「靴の聖地」として栄えてきたノーサンプトンで生まれた。確かなもの作りを基盤に、革新的な思想によってその名を英国革靴の歴史に深く刻むこととなるチャーチであるが、その歴史はとても古く、ブランドの前身とも言える小さな工房を開いたのは1617年のこと。チャーチ創業者のトーマス・チャーチの高祖父であるアンソニー・チャーチから始まり、その技術が曽孫のトーマスまで受け継がれたのである。かつて靴といえば、左右の区別がない真っ直ぐなものを履く事が当たり前だった時代。チャーチは世界で初めて左右対称という概念を持ち込んだ。それだけではない。0.5単位のハーフサイズやワイズを導入し、一人ひとりの足に合わせるという近代では当たり前となったフィッティングの概念を浸透させた。この革新的な発明を象徴するアダプテッドブーツは、商標登録が為され、1881年の万国博覧会にて金賞を受賞した。英国の歴史ある老舗ブランドの多くが「ロイヤルワラント(英国王室御用達)」の認定紋章を取得し、栄誉として掲げる中でチャーチは現在に至るまで自らその申請を行わないという姿勢を貫いている。製品そのもののクオリティと実績だけで評価され続け、1965年にはエリザベス2世より英国の産業と輸出に絶大な貢献を果たした企業に贈られる至高の栄誉「英国女王賞」を受賞。王室のお墨付きという枠組みを超え、真の実力とクオリティのみで世界を魅了し英国の経済に多大なる影響を与えてきた。チャーチの靴づくりは創業当時から変わらぬノーサンプトンの工場で職人の手によって1足あたり250を超える細やかな工程を経て、約8週間という長い歳月と手間をかけて生まれる。伝統のグッドイヤーウェルト製法によって優れた耐久性と耐水性を実現し、雨の多いイギリスの気候から生まれたチャーチ独自のアイコン的素材が「ポリッシュバインダーカーフ」である。上質なカーフレザーの表面に特殊な樹脂コーティングを施したこの革は、水滴や傷、汚れを寄せ付けない実用性を備えながら、まるで鏡面磨きを施したかのような艶やかな光沢感を放つ。悪天候であっても気負うことなく履く事ができ、足元に上品さを添えてくれる心強さがあるのだ。
チャーチの魅力は、どこか武骨さを残した力強いフォルムと英国ドレス靴としての揺るぎない気品を保つバランスを保持している点にある。クラシカルでありながら決して古臭さを感じさせない。ビジネスシーンの重厚なスーツスタイルから週末のカジュアルな装いまで、あらゆる着こなしに対応しながら天候を問わない圧倒的な汎用性を発揮する。
そして正統派のチャーチは、1999年にブランドにとって新たなステージへと向かった。創業一族の支援を得てプラダグループの傘下に入ったのである。アンソニー・チャーチから始まった350年以上に及ぶ一族経営は実質幕を下す事となった。だが、それは経営難による買収といった悲劇的なものではなく、チャーチの培ってきた英国靴としてのアイデンティティとモノづくりへの姿勢を尊重しつつグローバルなラグジュアリーブランドとしての価値を世界中に広めるための前向きな選択であった。オーセンティックな英国靴に向き合う姿勢は絶やすことなく、現代的な感性を取り入れて進化を続けるチャーチ。これからも靴を愛する世界中の人々を魅了し続け、新たな可能性を広げていくに違いない。

Shoes ¥214500 [Reference Price] by Church’s (Church’s Client Service) Coat ¥132000 by AURALEE Shirt ¥63800 by LES SIX (MATT.) Knit ¥165000 by visvim Pants ¥31900 by MHL. Belt ¥28600 by Anderson’s for UNITED ARROWS (UNITED ARROWS ROPPONGI HILLS)

クラシックなオックスフォード フルブローグ Burwoodは、その堅牢で耐久性のあるデザインと時代を超越した魅力がある。
Shoes ¥203500 [Reference Price] by Church’s (Church’s Client Service)

| Photo Masato Kawamura Styling Satoshi Kamei | Hair TAKUMI Model Eythan | Edit Takayasu Yamada Ayuko Hashimoto Samuel Pattison Maki Kinoshita Text Maki Kinoshita |












