Editor’s Eye John Alexander Skelton Hand Crafted Shirt & Bag
ジョン アレキサンダー スケルトンの 池のプリントシャツと籠のバッグ
ファッションアイテムや、カルチャーに関連したプロダクトなど、Silverのエディターが今気になるモノを紹介する連載企画「Editor’s Eye」。
自然由来で
手作りということが
これからの真の
ラグジュアリー
手作りということが
これからの真の
ラグジュアリー
歴史や文化を深掘りし、咀嚼することで生み出されるスケルトンのクリエイションには、素材やディテール全てに意味が込められている。最小限の品数で、自然に優しい生地を使った彼の服は、シーズンを表記せず、“CXII”のように何番目のコレクションかという説明が入ることからも、彼がビジネスよりも作品性を重視しているように思う。このシャツは“池のプリントシャツ”という名前がついており、池の中の水草やトンボ、蜘蛛などの生物が手で1つ1つ描かれ、手染めによって丁寧に作られている。籠のバッグは、スコットランドに伝わる伝統的な工芸品やハットなどを作るThe Crafty Beggarsとのコラボレーションによるもの。籠は全て柳の樹皮で作られており、黒い部分はハンノキの樹皮で染色されている。ウエストヨークシャー出身の詩人、テッドヒューズがインスピレーション源となったこともあり、ヒューズの詩の中心である自然の要素が表れた今回のコレクション。イギリスと日本では距離も文化も違うけれど、田舎で育った僕には、こうしたデザインにどこか懐かしさに近い根源的な魅力を感じてしまう。
Photo Taijun Hiramoto | Text Takayasu Yamada |