T.T for WAKO Amami Oshima Mud Dyed Shirt
和光限定ならではの 特別な泥染めアイテム
ファッションアイテムや、カルチャーに関連したプロダクトなど、Silverのエディターが今気になるモノを紹介する連載企画「Editor’s Eye」。
「過去の遺物を蘇らせることで、未来の考古物を発掘する」というコンセプトのもとで服作りを行うブランド、T.T (前Taiga Takahashi)。1920-40年代の古き良きメイドインアメリカをインスピレーションとし、オリジナルで糸から紡ぎ出すものづくりへの探究心はコアなファンに支持されている。そんなT.Tが東京・銀座の老舗『和光』とコラボレーションした泥染めコレクションが気になった。泥染めは世界でも奄美大島のみで行われる天然染色であり、同地の土に含まれる鉄分と、多く自生する車輪梅のタンニン酸が化学反応することで独特の光沢をもった黒色を発色する。T.Tはこれまでもスウェットやレザージャケットなどを泥染めしていたが、和光とのコラボレーションであるコレクションはプルオーバーシャツやシルクシャツなど今までなかったアイテムが泥染めされていて新鮮だ。和光本店地階に新設されたアーツアンドカルチャーにて10月30日(水)まで泥染めにフォーカスしたインスタレーションも行われている。泥染め職人の制作風景のドキュメンタリー写真や、素材となる泥土や車輪梅の現物も展示され、泥染めへの理解がぐっと深まる貴重なイベントになっている。
Photo Taijun Hiramoto | Text Yutaro Okamoto |