SEIKO Load Marvel
ヴィンテージウォッチ を探す旅のススメ
ファッションアイテムや、カルチャーに関連したプロダクトなど、Silverのエディターが今気になるモノを紹介する連載企画「Editor’s Eye」。
ここ数年、時計の値段がすごいことになっている。あまりにも高価な時計たちは車や家を腕につけて毎日生活しているようなもので、さすがに気が休まらないし、特に若い世代なら、そんなに高価な時計をつけていたらなんだか怪しく感じてしまうものだ。 ただ高価なヴィンテージウォッチはとても魅力的だし、独特のオーラがある。そこで、我らが日本のSEIKOだ。これは1959年のSeiko Load Marvelというモデル。SEIKOは昔から世界有数のマニュファクチュールだ。マニュファクチュールとは腕時計の心臓部ともいえるムーブメントからすべての部品を自社で作りあげるメーカーのことで、世界でも数えるほどしかない。SEIKOのヴィンテージには当時、世界の高級時計に追いつけ追い越せで作った職人たちの心意気が感じられる。こんな名作たちが1950年代から作られていたことを我々は知るべきだし、それらが現在の流通価格以上の価値があると信じられる。自国のプライドを探すつもりで探したら、自分だけの特別なヴィンテージに出会えるはずだ。
Photo Taijun Hiramoto | Text Takuya Chiba |