Column of Fashion meets Car 2 RENDEZ-VOUS

憧れの車をもっと身近な存在に スペシャルカーを共同所有する選択肢

Porsche 911 Turbo 3.0

Left Jaguar E-Type Sr.1 4.2 Roadster
Right Ferrari 365 GT4 BB
ランデヴーの手がける共同所有サービスがローンチして1年弱、これまでリリースした車は6台となった。今号のファッションストーリー「fashion meets car」でも登場したフェラーリの365GT4BBやジャガーのE typeなど博物館級の車たちを扱う。
Left 関東某所にある大型ガレージに車両は保管される。整備工場も備わっており、常に万全のメンテナンスを施すことが可能。コレクタブルカーにいつでも乗れる環境を作り出している。
憧れの車をもっと身近に
スペシャルカーの共同所有
新しい時代の車の楽しみ方

誰しもが1台は、乗ってみたい車、所有してみたい憧れの車があるのではないだろうか。クラシックカーから最新のスポーツモデルまで、私たちを魅了する車は数多く存在する。だがそのうちの大半の車は、価格やメンテナンスを含む維持費などの点から、所有することを諦めざるを得ない人が多いのが現状だろう。そんな状況に一石を投じる新たな選択肢を提案しているのが、RENDEZ-VOUS(ランデヴー)だ。簡単に言えば、コレクタブルカーを複数人のオーナーで共同所有し、一人当たりの価格を抑えて所有のハードルを大幅に下げるというサービス。代表の浅岡亮太は自身の実体験を元に本サービスを形にすることを決めたのだという。「僕は車を複数台所有する中で感じる負担の大きさをひしひしと感じていました。車自体の価格はどんどん高騰していて、かつコレクタブルな車両は所有していてもそんなに頻繁に乗るものではない。眠っている時間が多いのに、メンテナンスには手間とお金が掛かる。憧れの車を所有するには、越えなければならないさまざまな負の要素があるなということを実感していました。ひとりで所有していても金銭的なコストがあるし、そんなに頻繁に乗らないものであれば、例えば馬や船、別荘のように共同で所有する事が当てはまるのではないかなと考えました。そんなサービスがあったらもっといろんな世代の方々に車という文化が広がるんじゃないか。買いたいけど買えないという人の背中を少しでも押せるようなきっかけになるんじゃないかと思ったのがこのサービスを始めるきっかけですね」。共同オーナーの人数は最大8人で、例えば往年の名車であるフェラーリのテスタロッサを8人で共同所有する場合、その所有権は1口あたり340万弱という計算になる。所有期間は1年間で、そのうち車両の走行は12日間利用が可能。ライフスタイルに合わせて乗りたい場所で、乗りたいときだけ走行することができる。そして車両売却時には、所有している権利分の売却額が分配されるという仕組みだ。車両はランデヴーのガレージにて厳重に保管され、維持管理の手間がかからないのも魅力のひとつ。煩わしい故障などの要素とは無縁の環境の中で、純粋に憧れの車に”乗る”という体験に集中することができるのだ。「僕たちのサービスを通して初めてクラシックカーを手にした若い方が増えてきている。クラシックやコレクタブルな車において、新たな所有者層が生まれてきていることは間違いないです。これからランデヴーはその裾野をもっと広げていきたいと考えています。今はまだとても手のかかる希少車、いわゆるコレクタブルカーしか扱っていないですが、もう少し年代の新しいランボルギー二やポルシェをはじめとしたスポーツモデル、キャンピングカーとかでもいいですし、古い新しい問わず、もっと扱いやすくていわゆる趣味車と呼ばれる領域も扱っていきたい。そうして裾野を広げていくことによって、車を楽しむ人が増えてくれたら嬉しいです。今までは一台しか持ててなかったのが、共同所有する事で同じ金額で4台、5台持てるということもあると思います。毎日服を変えるように、車も楽しめる世界を作りたいんです」。車の価格の高騰が激しい中で、憧れのクラシックカーやスポーツカーは所有のハードルがどんどん高くなっている。その中で、共同所有という新しい価値観は車業界の新たな風になると共に憧れの車を身近な存在にしてくれる。共同所有はこれからの時代、新たな所有のカタチとして定着していくかもしれない。

RENDEZ-VOUS @rendezvoustokyo
rendez-vous.tokyo

Column of Fashion meets Car 1

Text Shohei KawamuraPhoto RENDEZ-VOUS

Related Articles