primitive soul
RINKO KIKUCHI
素直であること。
喜怒哀楽があること。
Interview with Rinko Kikuchi
about Primitive Soul
素直であること。
喜怒哀楽があること。
Interview & Text Takuya Chiba
俳優菊地凛子。世界を舞台に活躍する数少ない日本人俳優のひとりである。俳優として、女性として、母として、人間として。世界中のさまざまな人たちと交流しながら、自分なりの表現、生き方を探し続け、貫いてきた。
彼女の話を聞く中で印象的な言葉がある。「素直でいること。本能的で動物的であること」。これは当たり前のようで、当たり前にできないことでもある。この言葉は今号のテーマであるプリミティブと深く繋がり、彼女らしい言葉でいま現代を生きる私たちに、大切な気づきを与えてくれている。
撮影当日、朝9時。菊地は自分で車を運転し、撮影スタジオにひとりで現れた。その姿はとても自然な佇まいで、キリっとした普段のイメージとはまた違う柔らかい笑顔が印象的だ。著名な俳優が、スタジオに自分の車でひとりでくることは稀だ。その行動からも菊地が自分なりの哲学を持っていることが伝わってくる。
大地を感じられるピュアで
自然なものが心に響く
プリミティブ(原始的、人間的)というテーマということで、まずはシンプルに五感に関わることから聞いてみたいと思った。頭で考えることよりも、直感的に、動物的に感じられることから話すことで彼女の素直な感覚に触れていきたい。まずは……
菊地凛子
1999年に新藤兼人監督の『生きたい』でスクリーンデビュー。その後、2007年には『BABEL』にて第79回米アカデミー賞、第64回ゴールデングローブ賞などに助演女優賞としてノミネートされるほか、CHANEL 2007-2008 クルーズコレクションではキャンペーンモデルに起用されるなど、世界のファッションアイコンとしてもその名を轟かせた。近作ではWOWOW &米HBO Max「TOKYO VICE」。放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、のえ役での出演が発表された。
Model Rinko Kikuchi
Photo Mitsuo Okamoto
Styling Mana Yamamoto
Hair Yusuke Morioka
Make-up Asami Taguchi
Edit Takuya Chiba
Shohei Kawamura Yutaro Okamoto