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LIFE with GOOD DESIGN BRAND
BANG & OLUFSEN

LIFE with GOOD DESIGN BRAND
BANG & OLUFSEN

時代を超越する
究極のグッドデザインオーディオ

下の写真を見て、この物体が何かお分かりになるだろうか? これは美術館に飾られたアート作品ではない。れっきとしたスピーカーである。見た目からはおよそそうは思えないこの革新的なプロダクトは、先日発売されたばかりのバング&オルフセンの最新作。この衝撃的なデザインを生んだバング&オルフセンとはどんなブランドなのか。そのデザイン哲学について、検証していこう。

 

バング&オルフセンは、1925年、デンマーク・ストルーアにて、ピーター・バングとスヴェン・オルフセンの2人によって創業されたオーディオ・ビジュアルブランド。そしてデザインについて、もっとも深く考えているオーディオ・ビジュアルブランドであると言っても過言ではない。それはこのカンパニーの製品作りのプロセスが証明している。このブランドでは製品を開発する上で、デザインがまず決定される。そして、そのデザインを実現するために最先端のテクノロジーが投入されるのである。「常にマジカルな体験でお客様に感動をお届けする」という企業理念通り、まずは見た目のデザインで感動を届け、機能でさらなる感動を届ける。そのようにして生まれた無数のバング&オルフセンのデザインプロダクトは、100年近くの間、人々の生活を豊かに彩ってきたのだ。

BEOSOUND EDGE
最新のワイヤレススピーカー。まずこの薄い円柱形のビジュアルに驚くが、さらに驚くべきはその操作。音量やチャンネルの操作は左右に転がすだけ。アプリをダウンロードすれば、スマートフォンでの操作も可能となる。また、壁への取り付けも可能。世界初の音響技術“Active Bass Port”を搭載した本作は、開閉型ベースポートにより、表裏両面から様々な音量が最適な音質で出力される。Beosound Edge ¥499932 by Bang & Olufsen(Bang & Olufsen Japan)

BEOSOUND 2
部屋のどこに置いても迫力のある美しい音を楽しむことができる360度全方位対応ワイヤレススピーカー。まるで音が降ってくるかのような体験をすることができる。コンパクトな円錐型の洗練されたビジュアルはもちろんのこと、トップ部分を左右にスワイプするだけの快適な操作性も魅力。人間の動きを感知する機能も搭載しているので、どんな方向からでも操作できる点も見逃せない。 Beosound 2 ¥318600 by Bang & Olufsen(Bang & Olufsen Japan)※ Google アシスタント内蔵モデル

BEOPLAY A9 MKII

高級家具のようであり、立てかけられたキャンバスのようでもある。モダンでクラシックなデザインが光るこのワイヤレススピーカーは、B&O 独自のスピーカー技術がパワフルな低音を再現。設置位置に合わせサウンドを最適化するルームポジション補正機能により、置く場所に応じて最適な音質を選んでれくる。こちらもタッチセンサーで操作が可能なモデル。Beoplay A9 MK II ¥269899 by Bang & Olufsen(Bang & Olufsen Japan)

 

Designer & Philosophy
デザインで人間とテクノロジーを繋げる

ミニマルで洗練された飽きの来ないデザインと実用的な高い機能性。デンマーク生まれのバング & オルフセンのプロダクトは、いわゆる北欧デザインを代表するオーディオとして世界中から愛されてきた。先述したように、このブランドはデザインをまず第1に考えている。そしてそのデザインは、社外のスペシャリストとともに開発されるのが特徴だ。例えばP096097で紹介した最新スピーカー、“BeoSound Edge”。シンプルの極致ともいうべき円柱型の近未来的なプロダクトをデザインしたのは、照明と家具のデザインにおいて、20年以上にわたって世界的な活躍を続けるマイケル・アナスタシアデス。ハーマンミラーの椅子や、フロスの照明デザインも手がけ、昨年の日本での個展も記憶に新しいこのデザイナーの起用は、ブランドに新たな刺激を与えた。確かな最先端のテクノロジーを持つブランドが表現したいことを、デザインの専門家の力を借りて、美しいデザインに落とし込み、テクノロジーと人々をつなげてよりよい暮らしへと導く。バング & オルフセンのデザイン哲学はそんなところにある。この社外デザイナーを起用する手法を取り始めた理由についてはいささか説明が必要だろう。

 

1925年、ラジオメーカーとして誕生したバング & オルフセン。これまでにない新しいプロダクトを作ることを目指し、技術とアイディアを活かして当時としては画期的であった家庭用電源から直接電気を導く形のラジオを発明する。このプロダクトは商業的にも成功を収め、ブランドとしては軌道に乗っていくわけだが、当時のデザインは現在のように洗練されたものではなかった。デンマークを代表するデザイナーから批判を受けたことで、創業者の2人はデザインについてこだわりを持って取り組むようになる。オーディオ制作の技術は持っていたものの、デザインについての専門的知識は持ち合わせていなかった彼らは、社外デザイナーとの共同開発という方法に行き着く。批判をチャンスに変え、デザインについても確かな哲学を持つようになったことが、今日のバング & オルフセンの成功の礎となったことは間違いない

(ちなみに製品名の前には“Beo”というワードが必ずついているが、これは“B&Oという一説がある)

 

社外デザイナーとともに共同開発を行って行く中で、ヤコブ・イェンセンの存在はとても大きなものだった。オーディオ、電話から家具や食器、腕時計、調理器具に至るまで無数のデザインを手がけた世界的プロダクトデザイナーであるヤコブは、62年からバング & オルフセンのデザインに参加。チーフデザイナーとして数多くのマスターピースを生み出した。シンプルでモダン、モノトーンで構築されたそのデザインは、時代を超えて長く愛され続けている。バング & オルフセンの製品はこれまでに18点がニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクション(= 永久所蔵品)として認定されているが、うち14点をデザインしたのがヤコブの手によるものなのだ(下で紹介している写真はその一部)。針を左右に動かせる名作レコードプレーヤー“Beogram 4000”からマイク、ポータブルラジオにチューナー、カセットレコーダーまで。工業デザインをアートとしての価値にまで高めた彼の存在なしには現在のバング & オルフセンは語れない。

 

自分たちが持つ高い技術力に、クオリティの高いデザインを融合させ、進化してきたバング & オルフセン。そのプロダクトは多方面に影響を与えている。例えばAppleiPodのスクロールホイール。これはスティーブ・ジョブズがバング & オルフセンの電話機のホイールにインスピレーションを得て作られたものである。よいデザインのDNAはさらによいデザインへと受け継がれていくのだ。

Beogram 4000 Record Player (1972)

Beomic 2000 Microphone (1969)

Beomaster 1900 Receiver (1976)

Beomaster 3000-2 Tuner Amplifier (1969)

Beomaster 1200 FM Tuner/Amplifier (1969)

Beogram 1200 Record Player (1969)

Beolit 400 Portable Radio (1971)

Beocenter 7000 Radio-Turntable-Cassette Combination(1979)

Portable Radio Beolit 1000 (1968)

Beogram 4000 Record Player (1972)
©︎2018. Digital image, The Museum of Modern Art New York/Scala, Florence

マイケル・アナスタシアデス
1967 年生まれのロンドンを拠点とするプロダクトデザイナー。94年にデザインスタジオを設立し、2013年には自身の名を冠したブランドも発表。彼が生み出す照明、家具をはじめとするエレガントなプロダクトデザインは高く評価され、MoMAのパーマネントコレクションにも選定されている。

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