グリーンカラーが一際目を引くベストは、フランス製ベジタブルタンニングを施したラムレザーを使用。ノースリーブかつAラインシルエットが開放的でゆったりとした印象を与え、ラフなパンツにも合わせやすい。「繊維の宝石」と呼ばれる海島綿を贅沢にも100%使用したTシャツは、シルクのような光沢とカシミアのような肌触りを持ち合わせる珠玉の一枚。
特殊なナイロン糸を使用して軽さと強度を兼ね備えたジャケットは、ヴィンテージさながらの色褪せたような風合いが漂う。ナイロンでありながら深みのあるカラーリングの生地は、製品染めによるもの。ダウンを詰めた状態で染料に漬け込むというvisvimが何シーズンも前から試行錯誤してきた高度な技術だ。さらにダメージ加工を行うことで、チベットのローブさながらの存在感を放っている
visvimのデザイナーである中村ヒロキが自ら水彩画で描いたダイス柄の開襟シャツは、レーヨンサテン生地によってしなやかで上質な光沢を放つ。下駄は会津の天然桐を伝統的な匠の技によって作り出され、アースカラーでまとめられたスタイリングとの強い親和性を見せつつも、一味違ったスタイルを演出。何シーズンにも渡りリリースされている定番アイテムのアーミーナイロンツイルのジャケットの柔らかな色味は、奄美大島伝統の泥染めによるもの。
随所に散りばめられたフリンジが60年代のような解放的な空気感を匂わせるフードジャケット。フランス製ベジタブルタンニングで加工したラムレザーを使用することで、ドロップオフショルダーとAラインシルエットでもゆったりした雰囲気になりすぎず、深く上質な味わいに落ち着いてる。そんなジャケットに劣らない存在感のサファリハットは、1980年代に旧ソビエト軍の部隊が着用していたアイテムから着想を得たもの。
京都の職人がステンシルで加工し、柄の線や色の出方が1点1点異なるフーディーは、超長綿の落ち綿を使用したなめらかな肌触りが特徴。開襟シャツはインドで生産される糸ムラや織ムラを活かしたカディコットンにバンダナ柄をシルクスクリーンでプリントしている。泥染されたアウターはコットン糸とナイロン糸を高密度で織り交ぜることで滑らかな着心地。それぞれの赤はぶつかることなく馴染みつつも、どっしりと存在感を放っている。
レーヨンサテンのスーベニアジャケットに泥染によるAラインシルエットのダウンベスト。着古したようなヴィンテージ感のある深く渋い色合いは、visvimが得意とするダメージ加工によるもの。ベストには特殊なナイロン糸を使用したことで、合繊特有の光沢感を抑えつつ、軽さと強度が備わっている。中村ヒロキと妻のケルシーによる手書きデザインのピンバッジが遊び心をくすぐる。
草木染めによる渋い藍色のフィッシングシャツは、「桟留縞」と呼ばれる江戸時代中期にインド南東部のコロマンデル地方から伝わった独特のパターンによるもの。当時は綿が使われていたが、visvimは独自開発のウールとリネンを織り込んだ生地で現代版にアップデート。イタリア製の馬革とHORWEEN製の牛革をベジタブルタンニングしたエンジニアブーツは、グッドイヤーウェルト製法によってソールを交換でき、生涯を共に歩んでいける一足だ。
特別な撚糸加工で滑らかなタッチと柔らかなコシを併せ持つハンティングベストは、多くのポケットやハンドウォーマーも備えて実用性抜群。何十年も着古しウールの油分が枯れたような質感のカモ柄のコートは、ギャバジン素材によるドライタッチが特徴。そこへ中村ヒロキと妻のケルシーが描いたヌード柄が目を引く“注染”のシャツなどもレイヤーされたスタイリングを、夏の日差しで色味が深く経年変化していくバオを用いたカンカン帽がまとめ上げている。
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Photo Takay Styling Toshio Takeda Hair ASASHI Make-up COCO |
Model Philipp Kinah Yi Yulia Danil Yo Mateen Olufunke | Edit Takayasu Yamada Yutaro Okamoto |