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Shuhei Nishiguchi
BEAMS F Director/Buyer
ヴィンテージウォッチはなぜ時代を超えて愛されるのか

時間を知るための道具であり、装飾品ともいえる腕時計。しかし、スマートフォンで容易に時間を知ることが出来るようになった現代において、腕時計を身に着ける意味は何か。人それぞれ理由はあれど、腕時計を身に着けることで、より時間に対して真摯に向き合うことが出来るはずだ。その行為自体が人生を豊かにするきっかけにも繋がっていく。そして、数ある腕時計の選択肢の中でも、何を選び身に着けるかも重要だ。デザインで選ぶか、時計が持つストーリーに魅力を感じるか、もしくは思い出で選ぶ選択肢もあるはず。ここでは、時を経て受け継がれてきたヴィンテージウォッチの魅力を紹介する。男たちは、機械式のヴィンテージウォッチに何故惹かれていくのか?

Shuhei Nishiguchi
BEAMS F Director/Buyer
ヴィンテージウォッチはなぜ時代を超えて愛されるのか

時間を知るための道具であり、装飾品ともいえる腕時計。しかし、スマートフォンで容易に時間を知ることが出来るようになった現代において、腕時計を身に着ける意味は何か。人それぞれ理由はあれど、腕時計を身に着けることで、より時間に対して真摯に向き合うことが出来るはずだ。その行為自体が人生を豊かにするきっかけにも繋がっていく。そして、数ある腕時計の選択肢の中でも、何を選び身に着けるかも重要だ。デザインで選ぶか、時計が持つストーリーに魅力を感じるか、もしくは思い出で選ぶ選択肢もあるはず。ここでは、時を経て受け継がれてきたヴィンテージウォッチの魅力を紹介する。男たちは、機械式のヴィンテージウォッチに何故惹かれていくのか?

Cartier Tank 1970s

30年代から変わらないタイムレスな魅力
西口 修平

メンズウエアディレクターとして、クラシックな洋服が持つ魅力を伝え続ける西口修平。彼のクラシックスタイルにおける造詣の深さから裏付けされたコーディネートに、近年多数のファンがついている。そんな西口にとって、腕時計とはなくてはならない存在だと話す。
 
「洋服におけるクラシックの黄金期というのは、40年代から60年代と言われています。一番良いとされていた時代ですね。そして、腕時計は、60年代以降はクオーツショックというものがありました。いわゆる電池で動くようになり、機械式の時計が衰退していく時代。その前の時代は、あらゆる時計メーカーがこぞってどれだけ小さくて美しい腕時計が作れるだろうかと競っていたんです。そういう腕時計と自分のクラシックが全盛の時代というのがマッチして、自分にとってはスタイルを完成させる上でなくてはならないものに思えます」。クラシックを装う上で大切な小道具とも言える存在なんだと西口はいう。ドレスからスポーツ、ゴールドやシルバーなどその時のスタイルによって相性の良い一本を選びたいために常時10本は用意していると話す。そのコレクションを見てもやはりヴィンテージが目立つ。
 
「自分は、オーセンティックなもの、エターナルなものの魅力を継承していくという考えを、もの選びにしても、提案にしても大事にしています。伝統を継承している現行のものもありますが、自分にとってはどうしても古いものがしっくりきます。ロレックスのスポーツウォッチのようなものも好きなんですが、どうしても自分のスタイルには違う気がしてしまう」。この日のスタイルであれば、西口は、カルティエの名作ウォッチであるタンクを選ぶ。70年代のパリダイヤルという貴重なモデルだ。「今日の格好は、ブリティッシュっぽいトラッドスタイルです。肩が張っていて、構築的なショルダーラインのスーツはイギリスのテーラーのものですが、イギリス人はこういう襟のシャツをあんまり合わせない。どちらかというとアメリカの古い映画に出てくるようなVゾーンです。こういうごちゃっとした世界観をまとめてくれるのがタンクだと思います。スクエアのフェイスは、格子のスーツやダイヤ柄のネクタイに合います。クラシックなスタイルの楽しさはそういう作為的なところだったりするので、こういう計算はよくします」。またタンクのモデルに対してこう話す。「一目でタンクだとわかる、このブランドの顔とも言える存在感が気に入っています。まさにパリを象徴するジュエリーウォッチの代表。それに、30年代からほとんどデザインが変わっていないというタイムレスな魅力に惹かれています」。

その日のスタイルに合わせドレスからカジュアルまで対応できるように揃えた西口のコレクション。中学3年生の頃に購入したスウォッチや、ビームスに入社した20代の頃にハマったアール・デコが特徴の40年代のブローバなど1本1本、出会ったストーリーも大切にしている。

 
 
 

西口修平
ビームスFのディレクター兼バイヤーとして、クラシックをベースとしたファッション提案に国内外の男性から評価の高い人物。2019年12月には初の書籍「Nishiguchi’s Closet」の発行、オンラインヴィンテージショップ「Bon Vieux」の立ち上げなど多岐に活躍。

 
 
 

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