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“MILL” (UNIFORMS) WTAPS

WTAPS®にとって服作りの原点であり基盤でもあると言う、ユニフォームに特化した新たなコレクション、MILL。ブランド設立当初から毎シーズン製作してきた経験と知識に基づき、独自の解釈で再構築したM-65ジャケット、ジャングルシャツ、BDUパンツほかトータル6品番。装飾を削ぎ落とした生のままのユニフォームにWTAPS®のリアリティが表れる......ディレクターの西山徹に話を訊いた。

“MILL” (UNIFORMS) WTAPS

WTAPS®にとって服作りの原点であり基盤でもあると言う、ユニフォームに特化した新たなコレクション、MILL。ブランド設立当初から毎シーズン製作してきた経験と知識に基づき、独自の解釈で再構築したM-65ジャケット、ジャングルシャツ、BDUパンツほかトータル6品番。装飾を削ぎ落とした生のままのユニフォームにWTAPS®のリアリティが表れる......ディレクターの西山徹に話を訊いた。

MILL-65 Jacket ¥68040 by WTAPS (GIP-STORE)
Interview with Tetsu Nishiyama about “MILL”

西山 徹 1974年生まれ。東京都出身。1993年、FORTY PERCENT AGAINST RIGHTS®を始める。1996年よりWTAPS®のディレクターとして活動開始。2014年よりDESCENDANTをスタート。現在は3ブランドのディレクションを手がける。
ブランド設立以来の絶対定番を再構築した WTAPS®至高のユニフォームライン「MILL」
ユニフォームから始まった WTAPS®のモノづくり

FORTY PERCENT AGAINST RIGHTS®というシルクスクリーンを主体に活動していたブランドを前身に、WTAPS®が始動するなり真っ先に製作したのがジャングルシャツとジャングルパンツのセットアップ。つまり、WTAPS®の起源はユニフォームにあるのだ。
「当時古着などで手に入ったサープラスアイテムを参考に、ジャングルシャツとパンツをセットアップで製作したのがWTAPS®として初めてのアイテムです。それ以降、ユニフォームをモチーフにしたアイテムをシーズン毎に様々なアプローチで展開してきました。
90年代末~00年代初頭はUNDERCOVERとのコラボレーションを経験したことで独自のシルエットを追求したり、00年代半ば~後半はバックサテン以外にウールやコーデュロイなど生地でアレンジしたり、コレクションのテーマに沿ったグラフィックやテイストをデザインに取り入れたシーズンもありました。10年代以降はよりシンプルに原点回帰とも言える意識にシフトして、WTAPS®の歩みと共に定番としてリリースしてきたアイテムを見直すようになりました。17年に出版した『WTAPS®01』というアーカイブブックが過去のデザインを振り返り、アイデアを整理するのに役立ったという側面もありますが、とにかくWTAPS®にとっての真の定番を作りたいと思ったんです」。

 

レプリカとは異なる次元のWTAPS®が追求するリアリティ

それまでWTAPS®の世界観やシーズンのテーマを反映してきたデザインとは一線を画す、むしろ工業製品として大量生産されるユニフォームならではの普遍性が表現されたアイテムは、パッと見ではWTAPS®のプロダクトなのか分からないかもしれない。リアルさを求めるというならば、ある特定の時代に正式採用されていたミルスペックを忠実に再現すれば済みそうなものだが、それはまた違うと西山は言う。

「ヴィンテージのユニフォームを復刻したいわけじゃありません。時代ごとに変化するファブリックやディテールの仕様を踏まえつつ、WTAPS®をスタートしてから作り続けてきた経験とその過程で培ってきた知識に基づき、あくまでWTAPS®が考えるベストな組み合わせを形にしたのがMILLです。およそ60年代後半~90年代初頭のスペックで構成されていますが、個人的な趣向や偏見もあるし、WTAPS®なりのモディファイも施しているので、単純な時代考証は当てはまりません。あとは、ユニフォームという衣料の性質上、着る人の体型に合わせてシルエットが作られるよう生地の重厚感やシワ感にこだわりました」。

MILL-65 Jacket ¥68040 Urban Territory. Design Hooded ¥25920 Khaki Trousers ¥21600 Bucket Hat ¥9720 by WTAPS (GIP-STORE)

MILL-65 Jacket ¥68040 MILL-65 Trousers ¥33480 Academy Hooded ¥23760 by WTAPS (GIP-STORE)
根底にあるのはインダストリアルデザインへのフェティシズム

コットン/ナイロンのバックサテン、同じくリップストップ、硫化染めのコットンバックサテンという生地はもちろん、ファスナーやボタンや補強テープにまでこだわった付属品のほぼ全てをオリジナルで製作したMILLだが、縫製の仕様もまたユニフォームならではの方法を踏襲している。
「工業製品に対する一種のフェティシズムと言うか、生産の効率性を反映したデザインに惹かれるんです。だからBUDSシャツの前立ての裏地に生地の耳を使ったり、チェーンステッチで仕上げることで縫製する手間を省くというような、当時のコストカットの手法をアイデンティティとして再現しています。それぞれのアイテムの裏地に一筆書きで縫い付
けられたレーベルも工業製品らしさを縫製で演出したもの。レーベルひとつにしてもいろいろな要素のアウトプットとなっているんです。こういう外見からでは分からない部分のこだわりがMILLの象徴的なディテールと言えます。装飾を限りなく削ぎ落とし、実際に着用した状態で服のフォルムや雰囲気から
「それどこの?」って聞かれるのが理想。その上でディテールや縫製、生地にもこだわっているのが伝われば申し分ありません。表面的な情報は少ないかもしれませんが、モノづくりとしてそういう部分があるとないとではプロダクトの深みが違うように感じます」。

WTAPS®にとって欠かすことのできない定番6モデル

こうして製作されたM-65型のジャケットとパンツ、ジャングルシャツとパンツ、BUDSシャツとパンツの計6型のコレクションは、WTAPS®が考える究極のユニフォームである。コレクションナンバーを持たない定番としてリリースされる。
「今回は6型のユニフォームを展開していますが、これがそのままの状態で続くかは未定です。生地やカラーやディテールをアップデイトするかもしれませんし、新たなモデルを追加することも考えられます。たとえばオリーブドラブの色合いが微妙に薄くなったり濃くなったり……。ただ今回リリースした6型は、WTAPS®にとってモノづくりの原点となった本当の意味での定番であり、欠かすことのできないラインナップでした。実際の製作期間も約2年という通常のコレクションとは比べ物にならない程の長い時間を費やしているので、仕上がったプロダクトにはとても満足しています。MILLのアイテムが本当の意味で完成するのは、実際に着てもらって、その人の体型やスタイルに馴染んでからだと思っているんです。だから製品は一度も水に通していない状態のまま販売していますし、生地自体も最初はこわばった印象があるかもしれません。それだからこそ着込んでいくうちに服の表情が変化して、その人のものになっていくんだと考えています。それだけじゃなく、個人的にワッペンを貼るなどカスタムしたり、そういう余地も残してあります。手に取った人たちの、それぞれのスタイルに変化した姿を見られるのがすごく楽しみです」。

Mill Jungle LS Shirt ¥37800 by WTAPS (GIP-STORE) Other Item [Model’s Own)

MILL Jungle LS Shirt ¥37800 MILL Jungle Trousers ¥34560 Outrigger Hooded ¥27000 by WTAPS (GIP-STORE)

MILL Buds LS Shirt ¥25920 MILL Jungle Trousers ¥33480 by WTAPS (GIP-STORE)

 
 

GIP-STORE 03-5489-4040

 
 
 

Photo Shun Komiyama Model Zorn Io Text Nobukazu Kishi Exclusive
Edit Takayasu Yamada

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