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LIVE with GOOD DESIGN BRAND BYREDO

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UNNAMED
BYREDO創設10周年を迎えるに当たって作られた名無しの香り、「UNNAMED」が愛用者のラブコールに答え、2019131日よりリローンチされることが決定した。MM PARISがデザインを手がけた専用の文字シートを空白のラベルに印字してオリジナルの香水を作ることができる。言葉の固定概念から解き放たれ、感覚や記憶を辿りながらそれぞれの解釈で自由に名前を刻印することができるというバイレードらしい粋なアイディアだ。
UNNAMED 100ml ¥32400by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

 

ストーリーある香り

バイレードは2006年にストックホルムで誕生した香水ブランド。カナダ人の父とインド人の母を両親に持つベン・ゴーラムによって設立された。BYREDOLENCE(芳香によって)の造語がブランド名として名付けられ、先鋭的なパフュームブランドとして比類なき存在となっている。

 

ゴーラムはスウェーデンで生まれ、カナダで育ったのちにアメリカへと移住するなど様々な地での生活を経験してきた。現在でも世界中のあちこちを旅しながらクリエイティブの幅を広げ続けており、その可能性がいかに無限大であるかは彼の味わい深いプロダクトを手に取れば容易に理解できるだろう。

 

バイレードのすべての香りはゴーラムの記憶や想像に基づく世界観が表現され、ストーリーのあるオリジナリティ溢れる豊かな香りが魅力だ。彼は記憶や感情を香りに訳しているのだという。「匂いへの気づきは、それについて勉強したり理解したり成長していくうちにそれは私の知覚になりました。例えば部屋があるとします。あなたが入って行った時、壁が青いというかもしれませんが、私はバラの香りがすると答えるでしょう」。ゴーラムにとって香りとは物事を捉える一つの方法でもあるのだ。さらにバイレードはファッションやアートとの結びつきも深く、近年では様々なクリエイターやアーティストとのコラボレーションアイテムが発表され、パフュームだけに限定されない自由なクリエイティブ活動が話題となっている。

Story & Design

“想像”の楽しさを与えてくれるユニークで奥深い香りたち

「僕自身のバーソナルな記憶を匂いとして訳しているんだ。Smell(匂い)とMemory(記憶)の関係はこのブランドの起源とも言えるね」。そう語るバイレードの創設者、ベン・ゴーラムは自身が体験した思い出や記憶、イマジネーションの世界を「香り」として私たちとシェアするために香水作りを行っているのだという。異なったストーリーのもとに生まれた香りには物語に基づいた名前が与えられ、手にする者の想像力を掻き立てる。一般的なパフュームが1つの香りに60~70種類の原材料を調合して作られるのに対し、バレードのパフュームはわずか5~10種類しか使われないという。それは香りの鮮明さを際立たせる目的だけでなく、シンプルを好むスウェーデン的な思考がルーツになっているのかもしれない。数多く展開されるバイレードの香りの中からゴーラムが選ぶ7つの「記憶の香り」を紹介したい。

LA TULIPE 100ml ¥28620 by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

LA TULIPE

チューリップの香りを想像してみて欲しい。どんな匂いが浮かぶだろうか。実はチューリップは独自の匂いを持たない珍しい花のひとつ。ゴーラムは鮮やかで可愛らしい姿を持つにも関わらず、香りのないチューリップがどこか寂しげで無性に愛おしさを感じ、この花にも香りを授けたいという想いからこの想像上の香りが作られた。鮮やかな花弁を風になびかせるたくさんのチューリップが目の前に広がるようである。

ENCENS CHEMBUR 100ml ¥28620 by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

ENCENS CHEMBUR

母親の生まれ故郷であるインドのムンバイの香りが表現された本作。幼少期には母に連れられてよくピクニックを楽しんだ思い出の地であったが、15歳の頃に再び訪れたその場所はたくさんのビルが立ち並び多くの人々で溢れていた。しかし不思議なことに「匂い」だけは何も変わっていなかった。ヒンドゥー教寺院のお香や、祖母が料理に使っていたというスパイスなどがミックスされたエキゾチックで思い出深い記憶を落とし込んだ1本。

GREEN 50ml (sample) by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

GREEN

現在は廃盤となっているゴーラムの処女作でもあるこのパフュームは6歳の頃から家族と離れて暮らしていた父の香りをイメージしたもの。遠い記憶の断片を辿った先に見えたのはインゲン豆のエッセンスというキーワードだった。この香りを試作した際、彼の脳裏には幼い自分が階段を駆け下りると父がキッチンに座っているような光景が浮かんだという。そんなノスタルジックな記憶が留められたこのパフュームは彼の父に対する愛情の現れなのかもしれない。

BAL D’AFRIQUE 100ml ¥28620 by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

BAL D’AFRIQUE

ゴーラムは18歳の時に母から父の日記を受け取った。そこには父の過ごした10年間のアフリカとパリでの生活が記録されていた。彼にとってその日記は父を知るための大きなチャンスとなった。そして日記に記されていた彼も未だ訪れたことのないアフリカの地と、当時の熱気に満ちた耽美なパリの街を想像して作られたのがこのBAL D’AFRIQUE。安らぎと情熱の入り混じったこの豊かな香りは彼にとって父の記憶でもあるのだ。

MOJAVE GHOST 100ml ¥28620 by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

MOJAVE GHOST

砂漠に咲くゴーストフラワーをイメージしたミステリアスで妖艶な香り。幼い頃、祖父とカナダとアメリカの砂漠を横断した際に見つけたその花は、ごく一部の生物しか生息しない不思議な場所に咲いていた。自ら受粉することができず別の花へと姿を変化させ雄蜂を引き寄せる、その生態がまるで人間が容姿を変えたり異性に対して特別な振る舞いをする様子と似ていたことがイメージソースとなっている。

BLANCHE 100ml ¥28620 by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

BLANCHE

娘が誕生した際に妻を想うイノセントでアンジェリックな感情を表現した清純な香り。子供を授かった出来事は彼の人生において大きな変化であった。生まれたばかりの我が子が神秘的なまでに美しいその瞬間の記憶を閉じ込めるように彼はさほど時間をかけずにこの香りを完成させたという。これは彼が初めて誰かのために作った香りでもあった。

ELEVENTH HOUR 100ml ¥28620 by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

ELEVENTH HOUR

地球最後のときを想像して作られた悲劇的なテーマがストーリーとなっている。地球上で最も標高の高い地域であるネパールのヒマラヤ山脈を訪れた際、ゴーラムは海面上昇が進んだ地球最後の砦がこの地であると感じた。“ELEVENTH HOUR”という時間は“終わりの前”を意味し、このパフュームの名の由来になった。ヒマラヤ産のペッパーをベースにした自然のエネルギーに満ち溢れた力強い香りだ。

 

クラフトマンシップの光るこだわり抜かれたディテール

「シンプルだけど、プロポーションや瓶の質などディテールにはとてもこだわっているんだ。パッケージも同じようにシンプルにすることで、実際のパフュームにもっとフォーカスしてもらいたいからね」。と語るゴーラムのブランドに対するこだわりは香りだけでなく、ボトルデザインからも見て取れる。定番の“Eau de Perfum”(↓写真中央)のボトル部分は優秀なイタリアのガラス製造業者の手によって作られ、磁石で閉まるように設計されたキャップとポンプはフランスで製造されている。興味深いことに、世界中で材料を集めた材料で作られるパフュームの製造はすべてフランスにある日本企業の工場で行われているという。「伝統的な誇りのあるフレンチ製と高品質の日本製は最高のコンビネーションなんだ」。とゴーラムは語る。そのほかにもオイルタイプの“Rollon”(写真左)は細長いボトルをペンのように見立て、自分自身をペイントするようなイメージで使ってもらいたいという考えから、握った時に美しいフォルムが際立つよう計算された長さで設計され、ボトル底のガラスも分厚くなっている。さらにブラシを使って化粧をする様子をイメージして作られたパウダー状のパフューム、“Kabuki”(写真左)は日本の伝統文化である歌舞伎にインスパイアされて作られた。親日家としても知られるゴーラムにとって日本はクリエイティブにおいても刺激的な場所だという。

L to R
PERFUME MOJAVE GHOST 7.5ml ¥10260
EAU DE PERFUM ELEVENTH HOUR 100ml ¥28620 KABUKI BLANCHE ¥8640
by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

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