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Interview with
Reiji Okamoto (OKAMOTO’S)

Interview with
Reiji Okamoto (OKAMOTO’S)

Jacket, Pants by C.P. COMPANY
「C.P. COMPANYのことは、はじめ韓国のラッパーがこぞって着ていたのを見て知ったんですよ。それから実際に自分でも着るようになって、デザインや機能面など文句のつけどころがないと思っているブランドです。ラグジュアリーブランドは、値段はかなり高いのに実際に物を見ると価格と合っていない服だったりすることが多いけど、C.P.は、生地や染色の開発だったり服作りがすごい。このPattaコラボも緑色の生地と紺色の生地を合わせればコストを安くできるのに、液体を開発して1回の染色で2色を表現するなんて、いい意味で狂っている(笑)。イギリスのフーリガンに愛されたカルチャーの格好良さもあれば、環境問題を意識してテクノロジーを込めた服作りをしていたり。知れば知るほどはまっています」。
何かを求めて集まってくる
東京で会う人は面白い
オカモトレイジ

OKAMOTO’Sのドラム担当であり、ユーモアな感性で枠に収まらない表現をし続けているオカモトレイジ。近年では様々なクリエイターやアーティスト、DJなど国内外問わず多ジャンルの感性を一同にまとめた『YAGI』というエキシビションをキュレーションするなど、フレッシュなクリエイターを牽引する存在となりつつある。そんなオカモトレイジも、東京生まれで東京育ち。この街の面白さを聞くと、やはり“人”という言葉が返ってきた。「全国から何かを求めている人が集結しているからこの街は面白い。楽しさを求めていたり、刺激を求めていたり、地位や名声だったり。理由は人それぞれあれど、目的を持っている人間が集結していますよね」。新たな出会いが多い東京において、つい最近も面白い出会いがあったという。「インスタに『音源リリースしたから聴いて欲しい』『ビデオ作ったので観てください』みたいな内容のDMがよく来るんですけど、必ず全部チェックするようにしています。僕にシンパシーを感じて、『オカモトレイジだったらわかってくれるだろう』と送ってくれている訳だからこちら的にも面白いものが多いんですよ。AIが算出したアルゴリズムよりも断然打率高めです」。
 
そんな中、最近良かったのは福岡のDeep Leafというヒップホップクルー。メンバーの16君から『MVを公開したので観て欲しい』とURLが送られてきたので観てみると(もちろんこの時はお互い一切面識無し)、カラフルなペンキを塗りたくったメンバー全員が海から出てくるシーンからのスタートだったんです。まずそれだけでインパクト大でした。ドープなトラックにシンガロング系のポップなフック、めちゃくちゃ早口で畳みかける感じのラップやシャウトなどボーカルバリエーションも豊富。面白い音楽性だなと思いながら観続けていると、シーンがガラッと変わって、ペンキを塗っていない素顔のメンバーが出てきました。紛れもなくガッツリ不良なんですよね。不良系ラッパーって割と型にハマりがちなイメージなんですけど、ペンキを塗りたくったりするユーモアをメンバー全員が兼ね備えている“不良っぽい”クルーってとても稀有だと思ったんです。それで『教えてくれてありがとうございます!』と返信してやりとりが始まりました。それから3週間後『ニートtokyoの撮影で今東京にいるので挨拶がしたい』と連絡が来たので思っていたよりも早く本人たちと会う流れになりました。喫茶店で色々話を聞いてみると「信号機の色って赤と青と黄色だったら何も変わらない映像なんですけど、信号機の色が、例えば、紫とピンクと黒だったら車を止めると思うんですよ」と、まぐれで面白いものに仕上がったというわけではなく、20歳の彼らなりにしっかりと狙ってフックを作っているんです。自分たちをロジカルに客観視している事にとても驚きました」。
 
そういう風に地方から面白い感性を持った人たちが集まってくるのが東京であるという。コロナ禍によりライブやイベントがしづらい現在でも、共通点さえあれば自然とSNSを通し新たに出会える。「最近は、DJも出来なければ、コロナ前みたいに何の目的もなくフラッとクラブ行って誰かと飲んだり、そういう遊びは全然していないですね。がしかし、遊び場やイベントが減ったりしても、やっぱり出会っちまうヤツらとは出会うべくして出会っちまうんだな!とよく感じてます」。自身がキュレーションを手がけるエキシビション『YAGI』もそうやってオカモトレイジが出会ってきた面白い感性を集結させることで行われている。2017年にギャラリーでのエキシビジョンから開始したYAGIも、クラブイベントとなり地方でのイベントを行うなど流動的に進化していった。「YAGIってクリエイティブクルーですか?イベントですか?ってよく言われるんですが、ちょっと違う。一番適切な表現をするならものすごく小さなコミケって感じなんです。収益を考えるのではなく、面白い人たちと純粋に楽しいことをやるのがYAGI。思い出はお金に変えられないし、実は努力しないと良い思い出は作れません。地方エリアでのYAGI以後、その土地にクリエイティブクルーが生まれ出して『ステッカーを作ったからもらって欲しい』という会話が増えていると聞いたんです。そういうのが一番嬉しいですね。地方でも面白い人は沢山いるし、気付かされることも多い。そういうこともあって、東京というよりも日本が、地球が地元として人との出会いを楽しんでいます」。

 
オカモトレイジ
中学時代の友人たちで結成したバンド“OKAMOTO’S”のドラムやエキシビションマッチ“YAGI”のキュレーションのほかDJとしても活動。自由な表現力で東京のファッションシーンやクリエイティブシーンにも影響力の強い人物。
 
 
 

Photo Yusuke Yamatani Interview & Text Takayasu Yamada

 

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