Loading...

Interview with
Atsuhiko Mori (WACKO MARIA Designer)
about Fashion needs Music

Interview with
Atsuhiko Mori (WACKO MARIA Designer)
about Fashion needs Music

“この音楽がこんなシーンで流れていたら 格好いいな”って感覚が強いかな
サッカーとレゲエ、そしてボブ・マーリー

森敦彦はアナログな人間だ。アトリエの彼のデスクにはPCもないし、メールもほとんどしないという。まだ前日の深酒が抜けてないと苦笑いする彼にその理由を尋ねた。「何でやろうな? あんまり便利なのって、何でか格好いい気がせぇへんねん。メールするより、会って話す方が好きやしなぁ」。リー・ペリーのキラーチューンをフィーチャーしたシャツ姿で、ヴィンテージのサウンドシステムを背にそうつぶやく森の姿を見ていると、そんな言葉にも不思議な説得力が宿る。話の途中で、彼は膨大なレコードのコレクションの中からお気に入りのものをいくつか見せてくれた。その中のひとつがボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズのベスト盤の12インチで、エンボスで柄があしらわれた上からシルクスクリーンでプリントされた、いわゆる“蛇ジャケ”と呼ばれるものだ。「前にニューヨークに行ったとき、フリマ見てたら偶然出てて。しかも、かなり安かったね」と嬉しそうに話す。
 
森がレベルミュージックに本格的に傾倒し始めたのは、サッカー漬けだった10代も後半のこと。「ドレッドも格好いいと思ったし、ジャマイカにこんな気持ちいいリズムがあるんやっていうのから入ったね」と当時を振り返る。その後、プロ入りが決定し上京してから、レコードショップへ通うのが彼の習慣となるのにそう時間はかからなかった。時代はDCブランドの全盛期だったが森の興味はそこにはなく、多くのキッズたちがそうであったように、憧れのミュージシャンたちの格好をまね、安価な古着を工夫して取り入れながら試行錯誤していたそうだ。「『ロッカーズ』の出演者たちやボブ・マーリーがジャージのセットアップにニット帽被ってサッカーやってるのを観て、それをまねしたりしたけど、実際やってみたらめちゃくちゃダサくて(笑)。アレンジしながらどうやったら格好良くなるのか考えてた」。程なくして、森はプロとしてフリューゲルスに入団する。実力もさることながら、頭にバンダナを巻き、ドレッドヘアでゴールを守るその姿で森は存在感を強めていった。

Related article