Loading...

Editor's Eye ファッションとカルチャーの交差点

Editor's Eye ファッションとカルチャーの交差点

BYREDO × Craig McDean

Photo Book ¥14800 (twelvebooks) T-Shirt ¥25000 Bandana ¥18000 by BYREDO (EDSTRÖM OFFICE)

 

ファッションとモーター
カルチャーの美しき融合

洗練されたものとワイルドなもの。相反するものが良いキュレーションの元に同居すると素敵な化学反応が起きる。美女と野獣、ストリートとモードの関係性もしかり。著名なファッションフォトグラファー、クレイグ・マクディーンとバイレードのコラボレーションはまさにそんな相反するビジュアルが同居する。ファッション写真、マッスルカーの写真、もちろんこのどちらもクレイグ・マクディーンが撮影したものだ。ファッション写真の世界で美しいビジュアルを数え切れないほど生み出してきた伝説的フォトグラファーの趣味がマッスルカーであるというのは、とても興味深い。元々このマッスルカーの写真は彼が1999年に発表した『I LOVE FAST CARS』という写真集からのもので、それと彼が手がけてきたバイレードのキャンペーンビジュアルを組み合わせたのがこちらのプロジェクト。同時リリースされるバイレードの香水もタイヤの焦げる匂いをイメージしているというなんともユニークな企画だ。
 

Text Takuya Chiba
BODHI Cashmere Clothes

Parka Gray ¥83000 Sweat Yellow ¥78000 Parka Pink ¥83000 by BODHI (alpha PR)

 

ストリートの定番スウェットを
カシミアで作るという大人の贅沢

ジョンスメドレーのハイゲージのニットでは上品すぎる、チャンピオンのスウェットではカジュアルすぎる。そんな絶妙な感覚を持っている人は多いだろう。スウェットのような存在感で、少しだけ上品なものが欲しい。そんな気持ちから生まれたのがこの“ボーディ”だ。この秋冬シーズンにデビューしたブランドながら、カシミアで作るというシンプルなコンセプトと、カシミアなのにスウェットのように度詰めした贅沢な肉感が新鮮で、すでに注目の的となっている。最上級のホワイトカシミアだけを使用することにより実現した、この発色の良さも素晴らしい。ハイブランドの発色の良さにも全くヒケを取らない印象だ。ただ質の良いものを追求しているだけに、なかなかの高価格。まさかこんな値段のスウェットは存在しないだろう、というある種のユーモアと間違いないクオリティの共存。遊び心と上質を知る人たちにのみに着て欲しいと思う。これぞ究極にシンプルなストリートの最上級品である。
 

Text Takuya Chiba
WACKO MARIA × DJ HARVEY

LtoR
Track Jacket ¥65000 Shirt ¥36000 Shirt ¥33000 Swiming shorts ¥33000 by WACKO MARIA (PARADISE TOKYO)

 

クラブシーンを彩る
レジェンドDJとのコラボレーション

これまでも数々のアーティストやレーベルとコラボレーションをリリースしてきたワコマリア。過去にはボブ・マーリーや荒木経惟、藤原ヒロシをはじめ、海外のインディーレーベルやマニアックな音楽作品など、後世に残すべき様々なカルチャーを独自のスタイルに落とし込んだアーカイブを数多く残している。音楽に目がない私にとって、毎度ワコマリアの音楽ネタコラボには胸が高鳴ってしまう。本作は彼の来日30周年を記念したもの。90年代にラリー・レヴァンが音響設計を担当した伝説的クラブ「Ministry of Sound」の立ち上げに関わり、レジデントDJを務めた経歴をもつDJハーヴィーは、ハウス~バレアリック~ディスコのシーンにおいてもはや説明不要のレジェンドDJだ。今もなお世界各国を回り、ジャパンツアーの際には毎年ワコマリア主催のナイトパーティーにゲスト出演している。親交があるブランドだからこそ彼らの世界観を感じるコラボレーションが実現している。
 

Text Mayu Kakihata
RED WING Irish Setter

Red Wing Custom Round Toe Boots [Reference price] by RED WING (RED WING JAPAN)

 

スニーカーよりも求心力が
あるものがあるとしたら

ストリートファッションとスニーカーの熱狂的な求心力はいつまで続くのか?ストリート世代の自分としてはブームもなんでもなく、いつものスタイルで、これからも変わることはないけれど。ただ最近の異常なスニーカー熱には食傷気味だ。スニーカーだけがストリートの足元なのか?90年代、スニーカーと同じようにヘッズたちの憧れの的だったのは、このレッドウィングのアイリッシュセッターだった。渋カジからの流れで人気だった赤茶色のアイリッシュセッター、そこに黒に白ソールが出現した。藤原ヒロシさんが履いたその黒に白ソールはヨーロッパのモードを感じさせるスタイリッシュな印象で衝撃を受けた。先日特別にブーツをカスタムオーダーさせてもらえる機会があった。自分だけのモデルが作れる。だけど自分は当時の呪縛から離れられずに黒に白ソール、少しだけミッドソールを変えた。ストリートカルチャーにおいてスニーカーよりも求心力があるものがあるとしたら、この1足なのかもしれない。
 

Text Takuya Chiba
N.HOOLYWOOD × WOOLRICH DOWN JACKET

 

歴史と想いが詰め込まれた
ニューアメリカンヘリテージ

学生時代に出会った米軍払い下げの古着に魅せられ、バイヤーとなってからは、買い付けのために数えきれないほど渡米し、ついたニックネームは「ミスター・ハリウッド」。2010年からはNYでコレクションを発表し続けているN.ハリウッドのデザイナー、尾花大輔を語る上で、“アメリカ”というキーワードは欠かせない。そんな彼が実現させたアメリカ最古のアウトドアブランド、ウールリッチとの初のコラボレーション。ウールリッチの名作、70年代の“アークティックパーカ”をベースに、温かみのあるウール素材、セパレートすることで3WAYの着こなしを楽しめるレイヤーデザイン、ミリタリーを表現したカモ柄など、現代流かつ、N.ハリウッド流に大胆にアップデートした本作。これはただのコラボアウターではない。自由とインディペンデントの象徴“アメリカ”の名の下に繋がった両者の歴史と想いが詰まった逸品は、まさにニューヘリテージと呼ぶにふさわしい。
 

Text Satoru Komura
Rassvet × Pushkin-state-Museum Skateboard (Paul Gauguin – AHA OE FEII?)

Skateboard (Paul Gauguin – AHA OE FEII?) [Reference Item] by Rassvet × Pushkin-state-Museum

 

スケートボードはARTである

ゴーシャラブチンスキー、同名のブランドが休止していても、彼自身の活動は止まっていない。ゴーシャとスケーターのトリア・ティタエヴによって立ち上げられたスケートブランドRassvet(ラスベート)からリリースされた、このスケートボード。彼らの拠点モスクワのプーシキン美術館とのコラボレーションで、同美術館が所蔵するポール・ゴーギャンの作品をデッキやシャツなどに落とし込んだ。中でもピックアップしたのは「AHA OE FEII?」という作品で3枚のスケートボードを合わせて1枚の絵になるというプロダクト。乗ってもいい、観てもいい。そんな視点はスケーターのARTに対するリスペクトを感じさせる。スケーターの視点はいつもARTだ。マーク・ゴンザレス、エド・テンプルトン、スケーターは大人になってハードに滑らなくなったとしても自己表現をし続け、アートを生み出す。スケーターたちの目に映るストリートとそのストリートの遊び方は、絵画や芸術と同じように美しくクリエイティブなのだ。
 

Text Takuya Chiba

 
 
 

Related article