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Creative Cyclists
Lambda Takahashi Stylist

自転車が新たな
ワークスタイルの
移動手段

天才物理学者であるアインシュタインは、かの有名な相対性理論について自転車に乗りながら考えていたという。彼のように、新たな発見や価値となるアイディアを生み出す者をクリエイティブワーカーと呼ぶのかもしれない。それから月日は流れ、現代では車の自動化運転も現実味を帯びている。そのような時代にも関わらず、現代に生きる多くのクリエイティブワーカーもまた自転車に乗っている。なぜそのような職種の人たちは自転車に乗り続けるのか?そこにはクリエイティビティを刺激するヒントがあるに違いない。

Creative Cyclists
Lambda Takahashi Stylist

自転車が新たな
ワークスタイルの
移動手段

天才物理学者であるアインシュタインは、かの有名な相対性理論について自転車に乗りながら考えていたという。彼のように、新たな発見や価値となるアイディアを生み出す者をクリエイティブワーカーと呼ぶのかもしれない。それから月日は流れ、現代では車の自動化運転も現実味を帯びている。そのような時代にも関わらず、現代に生きる多くのクリエイティブワーカーもまた自転車に乗っている。なぜそのような職種の人たちは自転車に乗り続けるのか?そこにはクリエイティビティを刺激するヒントがあるに違いない。

携帯から離れられ
時間を有意義で優雅にする
 
高橋ラムダ

 

脳をフルに使うことができ感受性を豊かにしてくれる

洋服のコーデ組みやモデル、撮影場所といった様々な要素を化学反応させ、新たなスタイルを創り出すスタイリストという仕事。その中でも圧倒的なファッションセンスや色使い、そして本人の人柄でも確固たる支持を得るのが高橋ラムダだ。最近、街で自転車に乗る彼の姿を見たとの声をよく耳にする。以前は愛車のジャガーで移動していた高橋だが、なぜ最近は自転車移動を選んでいるのだろうか。
 
 

自転車は重要なコミュニケーションツール

「コロナの影響もあって飲み歩くことがなくなったんです。無駄な出費もなくなったし、生活がシンプルになりました。その分、自分に贅沢な時間をかけられるようにもなりましたね。そうなればなるほど、タクシーや電車での移動がストレスになってきて。でも自転車だと解放感や疾走感があるし、何よりもヘルシー。最高の移動手段だなと思って、最近特に愛用しています」。そう語る高橋は、この日も取材場所までアシスタントと共に自転車を漕いで現れた。「車の助手席に乗っている時は、アシスタントを緊張させているだろうし、歩いてる時は一歩後ろに下がらせてしまっていたりする。でも自転車だと横並びになるじゃないですか。同じ景色や情報を見ながら一緒に自転車を漕いでいるから、会話がずっと成り立つんです。打ち合わせに行くときにも、車でドーンと乗り付けるより、ちょっと汗をかいて自転車で行くと相手も思わず笑顔になる。コミュニケーションが増えた気がするし、会話が弾むきっかけになっています」。
 
 

携帯から離れることで
感受性を豊かにしてくれる

高橋にとっての自転車は、コミュニケーションツールとして重要なようだ。だがそのような外部的なメリットだけでなく、彼自身にもよい影響を与えているという。「自転車に乗ることで考え事が進みますね。漕いでいる時は電話が鳴っても気づかない。そうやって携帯から離れられるし、情報をシャットアウトして脳をフルに使える良さがある。だから脳を空っぽにするときもあれば、撮影の企画を考えることにも集中できる。すごく感受性が豊かになるんです。打ち合わせで移動する時も、自転車だと『よし、行こう』って一回リセットできる。ちょっとしたとっかかりですけど、こんなにも有意義かつ優雅で、自分の時間を保てる乗り物って他にはないですよね。洋服はインポートで車も外国製だけど、自転車は国産。格好も何も全く変わってないですが、自転車に乗り始めたことで自分がブラッシュアップされてきた感覚があります。今までは夜にスタイリングを組んでいたのですが、最近は朝に組むようになった。そうやって時間の使い方はすごく変わったし、もうこのスタイルは変えたくないと思っています」。

 

重要な自己表現ツール

高橋が乗っているのは、どこか哀愁を感じさせるグリーンカラーが目立ついわゆる“ママチャリ”だ。「フレームやカラーリングも含めて、いわゆる王道のチャリンコ選びはしたくないなんです。基本的に天邪鬼だから、人と同じものは嫌なので(笑)。バイクは旧車が好きだから、暴走族になれない中学生みたいなチャリンコの乗り方を意識しています。洋服と同じで、ハズしの感覚ですね。今の時代に対してのアナログな感じと、ちょっと古いノスタルジーを象徴化したくてこのママチャリにしたんです。ヤフオクで落札して、茨城までわざわざ取りに行って(笑)。いいモノはいいっていうスタンスで、自分のスタイルとしてチョイスする。車と同じで、自分らしさやキャラクターを演出する上ですごく重要なツールだと思います」。ライフスタイルの変化とともに乗り始めた自転車。あくまでも自分磨きのためとしつつも、周囲へのインパクトも意識したその乗りこなし方は、スタイリストとして活躍する高橋ならではのサイクルスタイルなのである。

1890年創業の国産メーカー、ミヤタサイクルの自転車が高橋の愛車。乗りやすい24インチのタイヤに、時代を感じさせるヘッドライトやカラーリングなど、その完成度の高さからノーカスタムのままだという。職人による国産車のレベルの高さと手頃な価格から、古着探しの感覚で今も自転車を探しているのだとか。

 
 
高橋ラムダ
スタイリストとして、Silverにも創刊当時から様々な企画に携わる。自身のブランドR.M GANGやYouTubeチャンネルなど、幅広い活動でも熱い視線を集めている。
 
 
 

Photo John Clayton Lee Interview & Text Yutaro Okamoto

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