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brand color’s character

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Red
Christian Louboutin

Shoes ¥125000 by Christian Louboutin (Christian Louboutin Japan)
Red
Cartier

Bag [H230×W210×D85mm] ¥220000 by Cartier (Cartier customer service center)
偶発的な採用理由も知られる
レッドソールの気品と魅力

世界中の高貴な女性の足元で輝くクリスチャン ルブタンのハイヒール。レッドソールの名で知られる赤い靴底は、デザイン性という意味を超越し、何か別の意図を与えるような印象深さを持つ。もちろんメンズが着用しても同じこと。レッドソールが誕生したのはブランド設立と同じく1992年のこと。アトリエに上がってきたシューズのサンプルを眺めていたルブタンには、もう1つ別の何かを施 すべく試行錯誤してアイディアを練っていた。その視界に入ってきたのが、隣で赤いマニキュアを塗っていたアシスタントの姿。ここから着想を得て、ボトルを手に取りソール全体をマニキュアで赤く塗ったとき、まさしくクリスチャン ルブタンのシューズであるという確信が浮かんだという。以降、この革新的なアイディアはブランドの明確なイメージとして我々の脳裏に刻まれることになった。 赤と言えば、情熱的なイメージがあり、高揚感を感じさせるカラーではあるが、レッドソールに見られる深赤には、他とは異なるプライドを感じさせる。そこに連想されるセクシーな印象と気品さ、それは、クリスチャン ルブタンのシューズを履く人間が持つ色と混ざり合い、より一層の魅力を引き立ててくれる。

魔法に似た普遍的魅力を持つ
レッドボックスに見る赤

カルティエのジュエリーはレッドボックスに収められ、同じ色味のレッドバッグで渡される。レッドボックスはブランドを象徴する絶対的なもの、本作は、その意匠をバッグへ昇華させている。カルティエが赤をボックスの定番色としたのは1920年代のことであり、19世紀には、様々な色のボックスが存在していたという。その中から現在のレッドボックスが選ばれた理由として明確な記録は残っていないのだが、そのことが私たちのインスピレーションをさらに掻き立てる。フランスにおいて、赤は深い愛と情熱の象徴とされる。 歴史を遡れば、18世紀末から興ったロマン主義の流れは19世紀のフランス芸術、文化と深い繋がりがあることも、カルティエが、その色を選んだ理由の1つになるかもしれない。高貴なジュエリーメゾンとして、人々のステータスでもあるディープレッド。その色から感じられるのは、人間の根源的かつ文化的な感情であり、国境や年代を超えて多くの人に同様の思いを抱かせる。その普遍的な魅力は、あえて称するのであれば魔法であり、言葉で説明し難い引力を持つ。単なるデザインとしてのカラーではなく、絶対的な力を持つ、永遠の憧れを象徴する。

Black
Yohji Yamamoto

Coat ¥138000 by Yohji Yamamoto (Yohji Yamamoto PRESS ROOM)

 

自由なファッション表現として
既成観念を打ち砕いたブラック

黒の衝撃。このひと言で説明は充分であろう。ヨウジヤマモトが大切にするカラー、つまりブラックについての説明するのは容易ではない。1981年にパリコレでデビューしたヨウジヤマモトのコレクションを、この時代のモード界は異色として捉えた。ここにあったのは、アンチモードの精神性であり、一辺倒であったモードの制度に対する新たな価値観の提示。同時に既成概念やファッションへの先入観に変革をもたらすアプローチであった。現在ではブラックカラーは言うまでもなくファッションの定番色として全世界で認知されているが、中世の西洋においては喪服などに代表するネガティブカラーであったし、鮮やかなカラーリングに素直な華やかさを見出していた時代にあって、全身を黒で埋め尽くしてしまうファッションは奇異に映った。この50年にあったファッションの歴史を振り返ってみたときに、ヨウジヤマモトが提示し続けてきた黒には、固定概念を打ち砕き、新たな時代を切り拓こうとするフロンティアスピリッツを見ることができる。現在もまた、ヨウジヤマモトはコレクション毎に新たなシルエットやファッションの常識を覆す提案をし続けている。もちろん、その表層を黒で覆いながら。

Silver
Paco Rabanne

Bag ¥157000 by Paco Rabanne (EDSTRöM OFFICE)

 

前衛的な手法を用いた服作り
それを象徴するアイテムの色

この場合は色味というだけではなく材質としての解釈として考えたい。つまりメタルという素材が持つ色としてシルバーと解釈する。 パコ ラバンヌはアパレルだけではなく小物やアクセサリー、香水もリリースしているので、シルバーをブランドのアイコニックなカラーとするのは早計ではあるが、このメタルバッグはあまりにも印象的だ。1969年、パコ ラバンヌがプレタポルテに進出した頃にリリースされた象徴的なアイテムとしてのチェーンショルダーバッグ。1966年のブランド設立時、縫うという洋服製作のベーシックに反するように特殊素材を用いた前衛的手法で服作りを行ったラバンヌ。使用されたのはペンチや接着剤であって、まさしく鎧のようなドレスを作り上げた。素材にしても、金属だけではなく紙やプラスチックが用いられた。その背景には若き日に建築学を学び、アクセサリーデザインを行っていたラバンヌならではのインスピレーションがあったのだろう。このメタルバッグなどのプロダクトは、発表当時、近未来的なデザインとして受容されていただろうが、現在見ると、そこには60年代を席巻したサブカルチャームーブメントの印象があり、ある種のノスタルジーを感じることができる。

 
 
 

Photo Taijun Hiramoto Edit&Text Ryo Tajima

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